どうも、ヨシヒコです。
「100年時代の人生戦略」「ライフシフト」
人間の寿命が次第に伸びて、生活そのものがこのように変わっていくだろう。
という内容の本です。
読み進めるにあたって、福沢諭吉先生の「学問のすゝめ」が僕の中でいろいろ結びついていきます。
「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず」
というのは有名な言葉ですが、これだけだと
「人間は生まれた時から平等です」
という解釈で終わってしまいます。
でも、続きがありますね。
「人は生まれながらにして貴賤貧富の別なし。ただ学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり」
現代語訳をすると
「人は生まれた時から貧乏だったりお金持ちだったり、身分の差が決まってるわけではない。ただ、学問に励んで物事をよく知る人は貴人となって富を得て、学問のない人は貧乏となってしまい使われるだけの人になる。」
なんだか「グサッ」とくる言葉ですよね。
あれっ?僕だけ?
まぁとりあえず、これが「学問のすゝめ」の意味です。
でも、間違った解釈をしてしまうと「社畜」になるだけ。
若い頃だけ学問に励めば良いということではありません。
優秀な成績を収めて、良い大学に入って、良い企業へ就職するという意味でもありません。
「学問に励んで物事をよく知る人」
ということなので、思考停止状態のまま毎日同じサイクルで家と会社の行き来だと、学問に励む時間もなければ意欲も湧きません。
他の情報からシャットアウトされている状態ではないでしょうか。
「学問のない人は貧乏となってしまい使われるだけの人になる。」
「社畜」について、福沢諭吉先生は既に語っていたってことなんだなと思ってしまったわけです。
最終的に仕事や身分の差があるのは、生まれつきではなくて、学んだか学んでないか?
それだけの差だと言っているわけですよね。
これ、本当に重いお言葉です!
僕も社会に出てからは思考停止状態だったから・・・
親、大人、先生に言われるがまま、「そういうものだ」と思って生きてきました。
さらに、自分に言い聞かせるように生きてきましたし、これを曲げちゃいけないとも思っていましたから、本当に無駄な時間を過ごしてきたなと思うわけです。
同じような経験をした人は多いのではないでしょうか?
これに関しては、すべてのことがそうなんです。
親や先生を含めた親の言うとおりにしていれば、なんとかなると思い込んでしまう。
これが「社畜教育」の元になる教育的部分なんでしょうね。
それじゃどうにもならないってことを突きつけられて、今があるわけですが、考え方や捉え方が変わったきっかけは読書なんです。
いろんな人の考え方、捉え方、行動力、実績、などなど、世の中には参考になる素晴らしい人がたくさんいる。
でも、情報が少なく、身近な人にしか影響を受けていないと、視野はどんどん狭まるばかりです。
これから大きく変化する世の中を生きているのに、「情報が少なすぎる!」と僕なんかは思っているのですが、周囲との温度差はかなり違います。
最近はTwitterをチェックするようになって、情報量は以前と比べて多くなりました。
何も情報を得てない人とは比べ物にならない量だと思います。
有益な情報と無益な情報の選別が課題ではありますが、ちょっとしたスキマ時間を無駄なく過ごすのには適したツールだと思っているところです。
で、本のタイトル「100年時代の人生戦略」なんですが、ざっと読んだところではありますが、「学問のすゝめ」に共通するところがあり、また、堀江貴文さんや落合陽一さん、キンコン西野亮廣さんなどが言われている「遊びが仕事になる」と言う部分も繋がったりするんですよね。
著者のリンダ・グラットン氏は、政府の「人生100年時代構想会議」の有識者メンバーに選ばれていますし、読者が選ぶビジネス書グランプリ2017で総合グランプリ、ビジネス書大賞2017で準大賞に選ばれています。
「今こそ自分らしい人生を生きるチャンスがきた」とも言っていますし、これからの社会について予想しています。
まずもって言えることは、過去も今もロールモデルが存在しないということです。
簡単に言うと、見本となる人物がいないということ。
寿命が長くなることを前提とした政策は後手後手になっていくので、準備をしてる人としてない人の差が大きくなる。
今までのモデルは、若い時に勉強に励み、就職後は定年退職まで働き、老後は退職金と年金で暮らす。
このように、人生のスパンが三つに区切られていた。
でも、寿命が長くなると今の退職制度の年齢では、退職後の人生が長くなってしまい、生活していけるだけの資金が足りない。
当然のように二つ目にあたる労働の期間が今後伸びていきます。
しかし、年功序列型賃金は崩壊していて、年齢を重ねても賃金は上がりません。
それどころか、既存の知識や経験では働く場所すらないかもしれない。
それは、テクノロジーの進化によって仕事が機械やAIに置き代えられると言われているとおりです。
だから、継続的に収入を得るためには学び続けないといけないし、この差が健康寿命や貧富の差にもなる。
寿命が延びるほど、生活する時間が増える。
生活をしていくためのお金も必要になるのは当然です。
日本という国の事情だけでも、人口が減り、若者の比率が少なくなります。
国の借金なんてどうなっているのでしょうか?
検討すらつきませんが、国民に還元するどころか、消費税の増税など国民負担は大きくなるだけだと見込んでいます。
貯蓄の大切さや人脈などの無形資産にも着目していますが、若い時に自己投資をする大切さも著書の中では語っています。
どれも大切なことだと思いますが、先を見据えた行動が大切だとも言っています。
「仕事が遊びになる」という部分については、機械やAIによって人間に時間的余裕ができることは間違いありません。
「仕事が奪われる」なんて話題になったりもしていますが、産業革命の時と同じように新たな仕事が生まれる仕組みがあると思っています。
高度経済成長を遂げた日本だって、裕福になるとレジャー産業が活発化しました。
人がやっていた仕事が機械やAIがやってくれる。
これは人間が嫌がる仕事を受け持ってもらえるわけです。
当然だけど楽しいことを機械に任せようなんて、誰も思いませんよね?
趣味なんてまさしくそうです。
だから機械に置き換わることはない。
人が集まるところにお金が集まると言われるように、「趣味が仕事になる」時代だなと思います。
賃金は下がるけど週休3日になったり、そのかわり副業がどんどん認められて複業が常識になってる世の中かもしれない。
個人同士の繋がりで事業を行ったり、その際は暗号通貨決済でやりとりしたり・・・
この先の世界は誰にもわからないけど、便利な世の中になっていくのは間違いない。
それがテクノロジーの進化だから、逆らうことなんてできません。
流れに素直に従う。
社畜は時代の流れに従ってませんからね。
それに気づくために「情報を得る」、いわゆる「学問のすゝめ」がそのまま当てはまります。
「学問に励んで物事をよく知る」って大切なことだと感じます。